子どもにとって初めての一人暮らし。親としては、何よりも安心して暮らせる部屋を用意してあげたい。
そしてできれば家賃はあまり高くないほうがいいし、自分が遊びに行くのにも近いほうがいいし……などと希望を挙げればキリがない。そこで、理想の部屋を効率よく見つけるために、条件の考え方、条件に合う部屋
の探し方について解説していこう。
「スケジュール編 」でも解説したように、不動産会社に問い合わせをすると、まず借りたい部屋の条件について聞かれることが多い。家賃は安く、部屋は広く……とすべての条件を満たす部屋を見つけることは不可能に近いので、「絶対に譲れない条件」と「できれば叶えたい希望」にはっきりと分けて伝えることが大切。理想に近い部屋がより探しやすくなるはずだ。以下によく聞かれる条件をまとめたので、部屋探しを始める前に整理しておこう。
進学先への交通の便や生活利便性などの情報から希望の駅を選ぶ。その際、物件の最寄駅は希望の駅限定か、近隣の駅も候補に含めるのかどうかを決めよう。急行停車駅は人気があり、家賃も高めになるので近くの駅まで範囲を広げるのがオススメ。
駅からの距離は徒歩何分までが希望かを決めておこう。ちなみに物件情報の「徒歩1分」は80mで計算されている。徒歩分数が近い方が便利だが、家賃も高め。もしバス便のエリアや自転車の利用も考えるなら、バス停の位置や、駅周辺に自転車置き場の空きがあるかなどもチェック。
毎月の家賃は、共益費・管理費も含めたトータルの金額で考えることが大事。「できれば○万円以内、がんばって○万円まで」などと幅をもたせて考えよう。家賃の相場はエリアや広さなど、さまざまな条件によって異なる。また、たとえば国公立志望だったが私立になったなど、子どもの進学先によって出せる家賃の上限も決めておくといいだろう。
学生の一人暮らしの間取りの主流はワンルームか1K。部屋とキッチンが同じフロアにあるのがワンルーム、扉などで仕切られているのが1Kだ。広さでいうと、都心であれば15〜20m2くらい。広さは家賃に大きく影響する部分なので最低限、何室あれば良いか、何m2あればよいかを決めておこう。
キッチンが部屋の中に付いたタイプ(ワンルームなど)、独立したタイプ(1Kや1DKなど)のどちらが希望か考えよう。調理の際のニオイや湿気が室内に広がるのが気になるなら独立したタイプがオススメだが、あまり料理をしなかったり、広めの部屋を探すならワンルームも選択肢となる。また、ガスコンロかIHコンロかなどの加熱機器のタイプにもこだわりがあれば伝えたい。
それぞれが独立したタイプと、すべてがバスルームの中にある『3点ユニットバス』がある。一人暮らし向けの部屋ではバス・トイレ・洗面の3つ、または2つが一緒になったユニットバスが多い。3点ユニットは、用をたすときに床が濡れている、体を洗うスペースが無いなどのデメリットがあるが、まとめて水洗いできるというメリットもある。
不動産会社の担当者から「2階以上か、1階でもOKか」と聞かれることが多い。1階は一般的に家賃が比較的安い、エントランスから近いなどがメリット。2階以上は1階に比べると窓からの侵入がしづらい、外からの視線が気になりづらいなどがメリットで、とくに女性には2階以上が人気。
築年数は何年までOKかを検討しよう。新築はきれいで人気だが、その分、家賃も少し高めになる。築10年くらいでは設備・内装材ともリフォームされていないケースがほとんどだが、築20年、30年以上になると1回以上はリフォームされているケースが多い。古くてもリフォーム直後なら内部は新築のような快適さなので、築古物件でもリフォーム済かどうか確認してみよう。
建物のエントランスがオートロックかどうか、管理員が常駐しているかなど、防犯面での希望があれば伝えよう。
宅配ボックスの有無、女性限定物件、温度調節ができる給湯器など、個別のこだわりがあれば伝えておきたい。
「自分も大学進学のとき一人暮らしを始めた」というお父さん・お母さんも少なくないだろう。ところが、当時はインターネットを使っての部屋探しなんてできなかった。今はクリックひとつで大学の特徴からキャンパス周辺の物件情報まで分かるなど、学生の部屋探しのスタイルも大きく進化している。
ポータルサイトを活用し、役立つ情報を入手しよう。例えばSUUMOではこんな便利な機能も利用できる。
大学がある街の情報や、近隣の駅の家賃相場が分かる。大学によっては先輩の口コミをもとにした 「この辺住んだらいいかもMAP」もある。
SUUMOのスマホアプリで使用できる機能。希望のエリアを指でなぞってその範囲内で物件を探すことができる。
インターネットでの部屋探しは、時間に関係なく、好きなときに情報を入手できるのが特徴。今の住まいと子どもの進学先が離れている場合でも、新しく豊富な情報を入手しやすいというメリットもある。上手に活用して、スムーズな部屋探しを成功させよう。
学生のためのお部屋探し応援サイト|SUUMO(スーモ)学生版