不動産・住宅サイト SUUMO学生版トップ > > 安心安全の部屋選び術 暮らし方の工夫編
夜道が怖いからといって携帯で電話しながら帰るのはダメ。電話に夢中になると足音やバイク音などが聞こえなくなるからだ。同様に、音楽を聴きながらもNG。「自転車なら安心だと思いがちですが、ハンドルで両手がふさがっているので、バイクが後ろから来て、ひったくりやチカンに遭っても防ぎきれないことも。いつも、音には敏感になりましょう」
帰り道を気にするあまり、毎日疑心暗鬼になるのはストレスがたまるもの。「道を曲がるときに、後をつけている人がいないか気にするようにしましょう。また、コンビニは買い物内容から“一人暮らし”と目星をつけられ、そこから後をつけられる場合もあるので、お店を出る瞬間も気をつけましょう」
「玄関を開けて部屋に入ろうとしたときに、後ろから襲われてそのまま室内にひきずりこまれる犯罪もあるので、その瞬間は特に気をつけましょう」。例えば、鍵が盗まれないようバッグの奥底にしまい込むのはNG。玄関前で鍵を出すのに手間取るからだ。すぐ取り出せる場所にしまっておこう。そして入る前に、足音で後ろからつけてきた不審者はいないか周囲を見まわして、階段や植栽などの影に人がいないか確認しよう。入る際に「ただいま」と声をかけ、同居人の存在を匂わせるのも有効だ。
入居者が帰ってくるのを部屋で待ち伏せる犯罪もある。「そろえて置いていたはずの靴が倒れている、身に覚えのないゴミがあるなど、出かけたときと様子が違うか感じ取りましょう」。それが難しい場合は、玄関ドアにつまようじをはさんだり、目につきにくい場所にセロハンテープを張ったりして、一度開いたかどうか確かめる方法もある。
女性の一人暮らしなら洗濯物に男性ものの下着を交ぜる、表札に2つの苗字を書くなど、ふたり暮らしに見せる方法は有効。かわいらしい柄のカーテンや出窓に人形を飾るのも、「若い女性の一人暮らし」をアピールする結果になるので避けたほうがいい。また、ポストに新聞がささったままなのも不在の印なので注意したい。「夜、ランダムな時間にタイマーで電気がつくようセットするのもいいですね」
実は鍵の閉め忘れも多いので、毎日の戸締まりには敏感になろう。また来訪者に対して不用意にドアを開けないことも大切。「宅配業者を装った犯行もあるので、誰からの配達か質問したり、玄関前に荷物を置いてもらい、ドアチェーン越しにやりとりするなど防衛策をとりましょう」
ドロボーが一番嫌がるのは手間がかかること。貴重品は見つけにくい場所、取り出すのに時間がかかるところに隠すようにしよう。「例えば、ぬいぐるみのファスナーの中に袋を入れ、さらにその中に隠すとか。意外と、冷蔵庫、トイレのタンクの中は見つかりやすい場所なので避けたほうがいい。特に目線の高さは見つかりやすいんです」。通帳と印鑑は分散させておくことも大切だ。まったく金めのものを置かないというのも手だが、「嫌がらせに生ゴミをばらまかれたり、放火されることもあるので、引き出しなど分かりやすい場所に、盗まれてもいい金額のお金をあらかじめ置いておくのも手です」
取材・文/長谷井涼子 イラスト/タラジロウ
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